忍の定めは死の定め。
影に生まれて、影に散る。

忍の命は儚い。忍の命は報われない。
それは誰も知らない名もなき花。

現世に漂う忍の魂は何を思う。
志半ばの無念か。残したものへの未練か。
それとも……

これより始まる物語は、忍の魂を
鎮める祭……鎮魂の宴の記録である。
盛夏の宴の果てに、
うら若き忍学生たちは何を見るのか。
何を感じとり、何に涙するのか。

***

「……お、お姉ちゃん?」
「うふふ。お久し振り」

……それは、永遠に忘れない…
永遠に忘れることができない、
奇跡のような8日間の始まりでした。